管理人の回顧録

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夏も終わろうとしている。バイトから帰ってきてバイクを止めて階段を上がる時、ちょうど去年の今頃のあの日を思い出していた。
おそらく2度と忘れることはないのだろう・・・・・・。
時計を見ると、もう朝方の4時になっていた。
そろそろ寝ようかと思い、寝る前にゴミを出そうとゴミ袋を持ち部屋をでた。
私の住むマンションは、3階建てでチョットぼろめのらせん階段を降りていた。
らせん階段からは外がそのまま見えるようになっていて、ちょうどあと数段で一階というところで私は何か違和感を感じたのだった。
「ん?何か服のようなものが置いてある??」
階段を降りるとすぐにゴミ捨て場があるのだが、ゴミを捨てた私はなぜかその服のようなものが置いてあるのが気になっていた。
「こんなとこに捨てるなよ!」
と思いながらそれに近づいていった。
しかし、それがゴミでないことにすぐに気がついた。 そう、女性がうつ伏せになっていたのである。
さらに頭から大量の血が流れ出ていて、辺り一面を真っ赤に染めていたのだった。
そして私は体が硬直していた。 だが、まだ息があるかもしれないと思い一応呼びかけては見たが反応はない。脈をとったがやはり無い。
そう。まぎれも無くこれは死体というやつだ。
さすがにビビッた。 だが、もしかしたらまだ生きているのかも、と考えた私は救急車を呼ぶことにした。
電話をして5分もしたころに救急車はやってきた。
しかし、一向に運ぶ気配が無いことから察するにやはり・・・・・。
聞いたところ飛び降り自殺のようだった。
そして警察官が10人ほどやって来た。私は第一発見者として事情聴取を受けた。
30分ほどたってもまだ終わらない。まぁ色々仕事があるんだとうけど、聴取も終わったし帰りたいのだが帰してはくれなかった。
そこで一句
夏の夜 近くて遠い 我が家かな (野末氏心の俳句)
さらに一時間が経ち、ようやく開放された私だが、すぐには寝付けなかったことは言うまでもない。


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